プエブロレザー(Pueblo Leather)のタンナー、バダラッシカルロ社

1967年イタリアトスカーナ州のフィレンツェで創業。イタリアの伝統的なバケッタ製法で作られているプエブロレザーですが、膨大な手間や時間がかかり衰退していたところを甦らせたのがバダラッシカルロ社です。

プエブロレザーは生後2年以上の雌牛の原皮を使用

プエブロレザーは生後2年以上の雌牛の原皮を使用し、バケッタ製法によってつくられた革になります。バケッタ製法は化学薬品を使用せず植物性のタンニン(ベジタブルタンニン)で鞣された後、牛脚油をじっくりと時間をかけ浸透させます。動物性のオイルは特に大変な手間と時間がかかる製法ですが、一度浸透したオイルは抜けにくく革の状態を保ってくれます。

「vaqueta(バケッタ)」とはスペイン東部のカタルーニャ語で、「牛」や「牛革」を意味します。製造方法の歴史は古く、14世紀にイタリアで始まった文化運動「ルネサンス」の時代まで遡ります。具体的な工程としては植物性のタンニンでなめされている。そして牛脂・魚脂などが革の芯まで加脂されているのが特徴となります。

ミモザやナッツなどの樹木から取れる植物性のタンニン(ベジタブルタンニン)でなめした後、さらに牛脂や魚脂、植物性オイルなどを独自配合し、時間をかけて革の芯までじっくりと染み込ませて作られた革になります。 この丁寧な加脂の工程もバケッタレザーの大きな特徴。

プエブロレザーは、革の銀面を擦り真鍮ブラシで毛羽立たせることで白っぽくマットな印象になっています。 細かな傷によりザラザラとした和紙のような手触りが特徴的です。 さらにタンニンを入れた後に仕上げにオイルをたっぷりと染み込ませているので、しっとりとした手に馴染む質感も大きな特徴です。このプエブロレザーならではの仕上げ方法が大きな魅力であり経年変化を存分に楽しませてくれる要因となっています。

使いはじめのザラザラとした表面の質感から使い込むにつれ、少しずつ毛羽立ちが寝てしっとりとした柔らかな手触りになります。 色味も美しい光沢のある飴色へと変化し、さらに使い込むほど色味は深みをおびていきます。

日常使いの中でつく傷やシミ、色斑も馴染み味わいのひとつとなり、 経年変化の表れ方は使う人によって異なるため日々育てる楽しみがあるのもプエブロレザーの特徴といえます。